濃いお茶がこわい

ブログ名は、落語「饅頭こわい」のさげ。よく出来た話である。

2016-01-01から1年間の記事一覧

【読書log】偶然の装丁家/矢萩多聞 *再読*

最近、何かが変わる気がしている。いや、実際のところ変わり始めている。これからに期待している自分がいる。世界が開ける要素がいくつか見つけられて、なんというか、結構斬新である。自分が動かなければ、世界は朽ちていくだけな気もしていたのは、確かに…

【読書log】はじめからその話をすればよかった/宮下奈都

嵐の夜。私は、嵐が過ぎ去っていくのをただ待っている。どこまでも続く、インターネットの中で、居心地の良い場所を探している。とにかく何かをアテにしたくて、さして興味のない動画を流して、これからいくらかしたら眠りにつくはずだ。こんな日々が、たし…

【読書log】ガソリン生活/伊坂幸太郎

とにかく暑い。マジでどうにかなりそう。今年の夏は、何もすることがなくて、このままではつまらない夏になってしまう。だから、少し仕事を頑張ってみようと思う。予てから新商品を構想していた。それを試行錯誤し、製造テストを行い、カタチにしようと企ん…

【読書log】SOSの猿/伊坂幸太郎 *再読* 2/2

話の続きをしよう。 私の友人がキャバクラにハマっている。キャバクラとは、擬似恋愛を楽しむ場所である。それを、本気にしてしまった「バカなやつ」はどこにでもいるのだとすこし感動している。やはりどう考えても、キャバクラに行くことは負け試合に向かう…

【読書log】SOSの猿/伊坂幸太郎 *再読* 1/2

今、キャバクラにハマっている、友人がいる。無論私ではない。それはもう、キャバ嬢にメロメロである。そもそも、なぜ、男はキャバクラに行きたがるのか。それは、なぜ男は女の人が好きなのか、という男の本能を疑問視するのに等しい。理屈抜きに男は女の人…

【読書log】七つの会議/池井戸潤

噂は真実から離れていくものだ。それをここ最近よくよく感じる。私は弓道をやっているのだが、所属支部とは異なる支部へと足繁く通っている。すると、良く思わない人々が出てくる。「あいつは、他の支部の先生への元へと習いに行っている」と噂は広まる。こ…

【読書log】残り全部バケーション/伊坂幸太郎

書かなければ、書けなくなる。とはよく言ったもので、確かに何を書けばいいのか、わからない。近況と織り交ぜてこの「読書log」を書いていたけれど、もはや4ヶ月も過ぎてしまえば、それはどこからが近況なのか、かいつまんだ話をしても仕方ない。このブログ…

【読書log】望郷/湊かなえ

お久しぶりです。ご無沙汰しております。と、言えば、連絡をしなかったことも帳消しである。「連絡はしなかったけど、会いたかったですよ(あなたのことを案じていたのですよ)」となる。日本語は、本音と建前で構成されている。難しい(てか、めんどくせぇ…

【読書log】もものかんづめ/さくらももこ

ちょっとだけの、恋をしている。あの人いいなぁ、と思う人がいる。まだほとんど知らない。数回だけ話した程度でしかない。もうちょっと知りたいなと思っている。話しかけたいけど、なかなか話しかけるのもむつかしい。どんな話したらいいか、とか考えてる時…

【読書log】なんとなくな日々/川上弘美 *再読*

年の年末から、何とも忙しい日々を送っていた。異物のクレーム対応、度重なる取引先による監査。詐欺師に出会ったり、友人が悪徳商法らしき仕事に就いていたり、何でもありなんだなと思うこの世界。その反面、良いことにも出会っている。ステキな女性と知り…

【読書log】きみはポラリス/三浦しをん

恋愛小説は、何か嫌だなと思っている。誰と誰が付き合っているとか、別れたとか、ほかの人の恋愛話なんて、その程度のものでいいのではないか。「私はこれだけ思っているのに、あの人は…」なんて聞かされた日には、オ、オェー…ゲロゲロゲロ、ゲロゲロゲロ…。…

【読書log】砂漠/伊坂幸太郎 *再読*

明けました。今年も、着実に明けた模様で何よりであります。前々から、「あと少しで明けそうよ」「そろそろだぞ」などと前触れも申し分なかったと思われます。明けまして、おめでとうございます。本年もどうぞよろしく。今年は、申年。どうしても「去る」と…