濃いお茶がこわい

ブログ名は、落語「饅頭こわい」のさげ。よく出来た話である。

【読書log】箱男/安部公房 2/2

そう言えば、最近ハマっていた動画は格闘技。中高生の頃、毎年大晦日になると、K-1とか総合格闘技とかやってて、かなり楽しみにしていた。また見たいなとか思って検索したらあったのでずっと見てた。またちょっと虜だった。二つの強靭な肉体が躍動するリング。ファイターたちの拳が交わるたび上がっていく会場のボルテージ。急所を狙って拳を繰り出していく戦略と緊張感。見てるこっちも身体が強張って、ノックアウトの瞬間はたまらない。

なんでだろうか、こんなにも高揚するのは。相手を打ちのめすことに、興奮するのは。自分にもそんな攻撃性があるのかと、自分を疑うことになる。「違う。自分は、この男たちのように野蛮じゃない。違う。」そう思っても、どこかに、説明のつかない欲望が潜んでいる。本当の自分は、誰かをボコボコに叩きのめしたいのだ。「違う。これは誰が一番強いのかを決める戦いであり、欲望の投影ではない。」それは自己正当化だろう、戦う理由を聞いているのではなく、魂が揺さぶられるその瞬間に用があるのだ。

欲望の爆発や暴走は、醜い。一方で、魅かれる。表裏一体である。その様をよくよく見たいのだ。そして、見て欲しいのだ。格闘技だけではない。スポーツの試合、バンドのライブ、あるいは性行為までも。汚いこと書いてしまったけれど、多分それが正であると。人間だから、理性を駆使することで生きていけるんだけど。でも、これじゃ、とんだ年末になってしまいそうだから、お気に入りの動画を貼る。いつかこの人と、カラオケに行きたい。死ぬほど笑いたい。

 

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